歯の根の治療は
外科的歯内療法を行います
外科的歯内療法とは、通常の根管治療(神経の根っこの治療)では改善が見込めない歯根(歯の根っこ)の先の炎症や根にヒビなどの破折が生じた際に外科的なアプローチによって改善を図る治療です。
歯根端切除術
外科的歯内療法の代表的な術式の一つが「歯根端切除術」です。
通常の根管治療では改善が見込めない歯根先端部も病変の除去と感染歯質を切除する方法です。
歯根端切除術の適応
- 通常の根管治療では、治療ができない歯根先端部分に膿がたまる症状がある場合
- 複雑な形状の根管であったり歯根が大きく曲がっていたりして適切な処置が困難な場合
- 根管治療を行う際、金属の土台が大きく太い場合、土台の除去が適切に行えず、無理に除去すると歯のうすいところで穴があいて破折する可能性が高い場合
- 歯の先端部分で破折した場合 など
歯根端切除術のメリット
- 歯の先端の炎症を直接目で確認できること
- 通常の根管治療では難しいケースにも対応できる場合が多い
- 大きく太い土台があり除去すると歯が割れたり、穴が開くリスクがある場合
- うまくいけば自費の被せ物を外さなくても良い場合がある
- 成功すればいままでの「不快な症状・違和感・痛み」がなくなり、炎症も治癒する
- 保険適用(最初から最後の被せ物まで)/自費の適用も可能
歯根端切除術のデメリット
- 処置が手術になるので時間がかかる(1時間~1時間半要する)
- 歯ぐきを触るため、治癒の過程で手術した歯の周りの歯肉が少し下がる場合がある
※被せ物のやり直しや隣の歯の歯肉を整える場合もあり - 唇や頬がまれに内出血を起こす場合がある(基本的に1週間程度で治まります)
- 成功率が100%ではないため、炎症をとっても再発する場合がある
- 再発した場合、再び同じ処置をするか抜歯になるケースもある
- 歯肉を縫うので、歯肉をめくった境界線がわずかに白くなる場合がある